【個展レポ】展示するのは「アート作品」なのか?それとも「実用的な商品」なのか?

(2017年のアトリエ日記からの修正加筆版です)

CASAリメイク作家のTammyです。

 

2017年6月に、人生初めての着物日傘の個展をしました。

 

さて、今日お話するテーマは、

個展で展示する着物日傘は 果たして「アート作品」なのか? それとも「実用的な商品」なのか?

 

この2つのカテゴリーの捉え方についてお話しようと思います。

いきなり結論から言いますが…

結論から言うと、ハンドメイド品が「作品」か「商品」かは、結局は見る方の主観でしか判断できないことなのかもしれません。

 

それじゃ話が5秒で終わってしまうので、もう少し突っ込んでお話しますね。

 

分かれ目はここ。

 

日常づかいできるけれど、ちょっと個性的で特別な日傘をお探しで個展に来られる場合は、 「実用的な商品」かどうかという視点で見てくださるでしょう。

 

着物日傘を1つのアートとして見てくださる場合は、同じ物でも 「アート作品」に見えるでしょう。

 

では作っている私はどう思っているかというと、基本的には両方のカテゴリーで十分認めて頂けるものでありたいと切に願っています。

 

つまりは「用の美」の追求です。

 

このお話は何度か今までにもしているので、耳にタコの方もいらっしゃるかもしれませんが、日傘なのでね、やっぱり

 

「使ってもらってなんぼ!」 (ベタな関西弁ですけど)

 

つまり、太陽からふりそそぐ紫外線を避ける道具(日常消耗品)として、 <問題なく使えるものであるべき> というのは前提としてあります。

 

けれども、それと同時に、美術館で美しい芸術品を愛でるように、日傘を1つのアートとして展示会で見て頂きたいという思いもあります。

 

ジレンマもあります。

 

これは価格の付け方の点で、常々悩ましく、ジレンマを感じていることでもあります…。

 

というのも、初対面やご興味を持ってくださった方に同じ価格をご案内しても、「ちょっと値段が高いわ!」という方と「もっと高くするべき!」という方の両方がいらっしゃるんです(汗)

 

思っていてもなかなか言いづらいと思いますので、前者はあまり面と向かっては言われなくなりましたが。

 

価値観は人それぞれなので、当然高いと思う方もいるでしょう。

 

後者の場合は、「もっと価値に見合う価格をつけるべきであり、同時に、自分の作品を上げた価格に見合うレベルに上げる努力をすべきだ」とアドバイスをくださるんですね。

 

もう何人もの方にそう言われました(汗)

 

そう思って親身にアドバイス頂けるのは、本当にありがたいことです。

 

でも正直、「まだまだ価格を上げられるレベルに自分が達していないのでは」という気持ちと、「価格を上げることによって、お客さまに日常づかいしてもらえる存在でいられなくなるのでは」という不安があります。

 

だから価格を上げることには躊躇します。

 

もちろん、いつもオーダーを頂くお客さまに自分のベストを尽くし、お値段以上の価値を感じて頂きたいので、その努力を怠ってはいないつもりです。

 

1本の日傘のオーダーを頂いた場合、起案の段階から完成して発送するまで、実質の作業は2~3日間程です。

 

けれど、裁断、縫製、組立等の実質の制作以外の「頭の中での決めごと」にかなりの時間をかけているため、正直今のままでは事業としてはスムーズに回って行かない状態です。

 

だから悩ましいんです…

大きな変化の予感があります。

 この夏の個展が私にとって、大きな変化のタイミングになる気がしています。

 

周りが「変わる」という変化と、私が「変える」という変化の両方で。

 

価格を上げる決断をするかもしれないし、制作の体制を見直すかもしれません。

 

何か大きな心境の変化があれば、全然違うアプローチを行っていくことになるかもしれません。

 

いずれにせよ、私にしかできないことにもっと集中し、技術や感性を研ぎ澄ませて、より良いものをこれからもご提供していけるように精一杯頑張り続けます。

 

求めて頂き、期待に応えられることが私のやりがいにつながるから。

 

こういう話はついつい熱くなり、文章が冗長になってしまいます(汗)

 

色々書きましたが、個展の1番の目的は

 

来ていただいた方に、今の私が表現する着物日傘の独特の世界に足を踏み入れ、間近で見たり、手に取ることによって <何か>を感じて頂けたら。 そして、来ていただいた方が来る前より 幸せになって帰って頂くこと です。

着物日傘は、元々は着物として使われていたものです。

 

時を経て、所有者が着物としてはもう着ることがなくなってしまったり、外出用に着るには染みや黄ばみなどダメージが大きくて着られないものを 素材として使っています。

 

それらを「リメイク」という方法で生まれ変わらせて、また違う方の元に再び旅立っていけるように、手に取った方が幸せになるように、そういう意味を込めて、個展のタイトルをこう付けました。

 

「Retour du Bonheur」

 

フランス語で「幸せの再来」という意味です。

 

訪れた方に幸せがいっぱい降り注ぐ個展になりますように。

 

個展のタイトルをそう名付けたのには、実はもう1つ裏話があります。

 

ちょっと話が長くなってしまったので、それはまた日を改めてお話しますね!

  

続きもどうぞお楽しみに。

 

 

 

 

以上、個展レポでした。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


Casa de Paraguasの日傘は、

 <「リメイク」というひと手間の魔法で、想いをカタチに>

 という理念の下、託してくださった方に寄り添い、作り手の顔が見えることを大切にしながら、1本1本時間をかけて手作りしています。

 

お客さまにとって、「世界に1つの宝物」のような、「愛おしい子ども」のような存在になることを願っています。

 

こんなもので日傘って作れるのかな?」

「こういう日傘があったらいいな」

 

お客さまが作ってほしい日傘のイメージに、できる限りやわらか頭で対応します。日傘のこと、お気軽にご相談くださいね。 

 

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