(2017年のアトリエ日記からの修正加筆版です)
CASAリメイク作家のTammyです。
2017年6月に、人生初めての着物日傘の個展をしました。
いきなりですが、ここで宣言をば。
この振袖を個展で着る洋服にリメイクします!

これはね、母にもらった着物なのです。
正確に言えば、着物として仕立てる前の仮縫いの段階で止まっているもの。
元々は母が自分で着るためではなく、母が大切にしている日本人形に着せる着物を作ろうと思い、ネットオークションでポチッとしたそうです。
はい、いきなり色気のない話ですみません(笑)
オークション大好き、着物大好きの母。
以前「LIFE ~夢のカタチ~」を観てくださった方なら、記憶の片隅におしゃべりな母の姿が残っていませんか。
届いた振袖の素晴らしさに、「これは人形の着物にするのはもったいない」と母は思ったそうです。
…で、そこで私に着るなら譲るよと。
そうは言うものの、まず私は立場上振袖はもう着られません。
しかも最初からお袖を切ってもらうのは せっかくの着物がかわいそう。
「日傘を作ったら?」とも言われたものの、元々着物として作られた新古品から、ロスの部分が多く発生する日傘を作ることに抵抗がありました。
着物にしないにしても、どうにかしてこの振袖を1番いい形で使えないかなと考えつつ、1年、2年と引き出しに入れたままでした。
そして今、人生初の個展にチャレンジ中。
この際せっかくなので、心に浮かんだやりたいこと、何でもトライしてみよう! ってことで、譲り受けた振袖を使って、個展当日の自分の着物リメイク洋服づくりをしてみようと決めたのでした。
決めたのはいいけれども、洋服づくりはまったく専門外。
正しい作り方もわからない素人同然レベルです。
(なのに過去に、無謀にもハンドメイドコンテストに出品した経験もありますが(笑))
もちろんパターンを起こすなどということも、まったくできないので、家にある本を参考に、この振袖から2着分生地を取って作る予定です。
個展は2日間なので、2日とも形を変えて、みなさんにお披露目できればと。
これは前側の裾部分

お袖はこうなっています。

襟のあたり

後ろ側

四季の花々が咲きほこる様子が、なんとも美しいです。
ハサミを入れるのにもドキドキでしたが、できる限りロスなく活用します。
昨日は早速1着目の制作に入りました。
最初はチュニックにしようと思ったものの、生地を眺めていたら、まったく別のものが思い浮かんできました。
良かったら何に仕上がるのか、私の思考を予想してみてください。
※ヒントは、お袖部分と襟部分のみで作ります。
そうそう、この切り取った肩周りの桜模様の部分、これも廃棄しません!


これは私が作るんじゃなくて、ある方に特別にお願いをして、個展で使うものを作って頂きます。
素敵な作品を生み出されるお友達のハンドメイド作家さんです。
センスの良さと着物をこよなく愛する、優しく温かいお人柄から、いつか制作をお願いしたいと思っていて。
このたび念願叶って、ご自身も大変忙しい中、私のわがままを受けてくださいました。
こちらも仕上がりが楽しみですー!
色々やることも満載ですが、このワクワクのテンションのまま、当日まで頑張っていきますね!
たくさんの方とお会いできる個展の当日を楽しみに。
以上、個展レポでした。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

Casa de Paraguasの日傘は、
<「リメイク」というひと手間の魔法で、想いをカタチに>
という理念の下、託してくださった方に寄り添い、作り手の顔が見えることを大切にしながら、1本1本時間をかけて手作りしています。
お客さまにとって、「世界に1つの宝物」のような、「愛おしい子ども」のような存在になることを願っています。
「こんなもので日傘って作れるのかな?」
「こういう日傘があったらいいな」
お客さまが作ってほしい日傘のイメージに、できる限りやわらか頭で対応します。日傘のこと、お気軽にご相談くださいね。