(2015年のアトリエ日記からの修正加筆版です)
CASAリメイク作家のTammyです。
2015年の初夏のこと。
ある事情があって、夢であった海外での着物日傘の展示会デビューが急きょできなくなりました。
その事実があまりに悲しくて、自分が情けなくて、何も受け入れられなくて、しばらく泣いてばかりの日々でした。
展示会のために作った着物日傘は、手元に3本残されたまま。
それから1ヶ月ほど経って、こう思いました。
「やはり、このままではいけない。」
ぜひお嫁にもらって頂ける方の元に着物日傘たちが旅立てるように!と、思い切ってオンラインショップで販売をしてみることにしました。
すると、販売を開始してほんの数十分で、3本すべてに購入のお申し出が入りました。
それが本当にうれしくて、ありがたくて泣きました。
あんなに落ちていた私の心は、この時の皆さんの優しさでようやく救われ、ここから前を向いてまた歩いていこうと思ったのです。
販売した着物日傘を購入して頂いたお客さまのうちのお1人(Yさま)から、うれしいお声をちょうだいしました。
ご紹介の了解を頂きましたので、ご紹介しますね。(一部抜粋)。
お客さまのご感想です。
こんばんは。
今、日傘を受け取りました。素敵な水色で、予想通り!
早速開いてみたら、娘たちが「きれいね~あ!ここに虹みたいな 色がある!あ、ここにも!」「ここには何かいるよ!」と、大騒ぎ。
娘たちに取られてしまいそうです…。
匂い袋もありがとう!
これは娘たちにはレベルが高いのか、「不思議な匂いがするね~」と、交互にくんくん嗅ぎ合っていました。
そして、シレッと宝物箱に入れられてしまいました… 返してはもらえないらしい…(>_<)
素敵なものを、お手頃価格で購入させていただいて、感謝感謝です。
…(中略)…
傘を手にして、 民緒さんも色々な場面で頑張っているんだよな~って、ほんわり気持ちが前向きになれてきました。
同じように頑張っている人がいるって、たとえ顔を合わせたことがなくとも、確かに支えになるのだな、と。
今日、このタイミングでこの傘が 私の手元に来てくれて 私は本当に救われました。
ありがとう。
これからもお互い頑張りましょう。
2006年にSNSで知り合ったYちゃんとは、まだ1度もお目にかかったことはありませんが…。
Yさま、本当にうれしいメッセージ、どうもありがとうございました♡
かわいい娘ちゃんたちのはしゃぐ様子が目に浮かびました。
またいつかきっとお会いできますよね!
梅雨が明けたら、夏本番。このTammy日傘で、 ぜひぜひ素敵な夏をお過ごしくださいね。
匂い袋は、匂いをつけてから1ヶ月近く経っているので、すっかりレトロな香りになっちゃっているけど、 それもひっくるめて、今まで頑張ってきた証なのです。
着物日傘を喜んで使って頂ける方に差し上げようと思って、今回3本それぞれに付けました。

「誰かのために、何かをしたい」
この想いってもちろんとても素晴らしい考えだけど、実は、まず自分自身のことに一生懸命打ちこんでみたり、些細なことに幸せを感じること、それ自体が、誰かの刺激や勇気につながるかもしれない。
私は元々、自分の夢を叶えたいがために、この日傘を作ったんです。
結果として、その夢は先延ばしにはなってしまったけれど、お客さまより頂いたメッセージで、実は作り手である私自身も心が救われたんです。
私だからできること、 私にしかできないこと って何だろう?ってよく考えます。
答えはまだ完全には出ていないです。
けれどね、傘のリメイクを始めてから、より自分らしさが出せるようになって、会いたい方、求めている方とのご縁がつながりやすくなりました。
心のままに生きるのは難しい。
けれど、やっぱり 心のままに生きたいです。
笑顔を失くしたまま、ずっと「~ねばならない」「~しかない」 はしんどいからね。
より心地いい暮らしを求めて 私も試行錯誤していますよ。
あなたは、 あなたらしい心地よさ もう見つけましたか?
今、感じていますか?
実は2017年、10年越しの「Yちゃんに会ってみたい」という願いがついに叶いました!
2017年6月、大阪で人生初の着物日傘の個展をしました。
その個展に、なんとYちゃんが素敵なお着物姿で、遠く関東から新幹線に乗って駆けつけてきてくれたのです!
私の個展を見るためだけに、わざわざ日帰りで。
それがびっくりうれしくて!
そのYちゃんの手元には、あの日、購入してくれた空色の着物日傘がありました。
大切に使ってくれていること、心から応援してきてくれたこと、それが伝わってきました。
今まで1度のお目にかかったことがなく、年賀状やたまにSNSでメッセージをやり取りするくらい。
お互いどんな声をしているのかさえ、まったくわかりません。
それでも初めてお目にかかった時、なぜだか懐かしい!って思い、心がホッとしたんです。
結婚した時期が同じ。
働くママという共通点も。
だから、Yちゃんとはなんだか「同期」や「同級生」みたいな気持ちがあるのです。
心から大切に思う友達って、距離とか、時間とか、関係ないんだな。
Yちゃんに出会えたこと、改めて心から良かったなぁ!って思いました。
いつかきっと、今度は私からYちゃんに会いに行こうと思っています♡
以上、お客さまの声でした。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

Casa de Paraguasの日傘は、
<「リメイク」というひと手間の魔法で、想いをカタチに>
という理念の下、託してくださった方に寄り添い、作り手の顔が見えることを大切にしながら、1本1本時間をかけて手作りしています。
お客さまにとって、「世界に1つの宝物」のような、「愛おしい子ども」のような存在になることを願っています。
「こんなもので日傘って作れるのかな?」
「こういう日傘があったらいいな」
お客さまが作ってほしい日傘のイメージに、できる限りやわらか頭で対応します。日傘のこと、お気軽にご相談くださいね。