
CASAリメイク作家のTammyです。
当店でオーダー頂いた日傘には、ネームバンドを止める部分に、いつもそれぞれ違う個性を持つ和レトロなこぎん刺しボタンを付けています。
日傘の柄にも1本1本個性があるので、それぞれに合うとっておきのボタンを付けたくて。
そのボタンは、「こぎん刺し」という東北地方の伝統的な刺し子技法で作られたくるみボタンです。
こぎん刺しのような小さくて、細かく緻密で、根気のいる手芸は、私の苦手分野。
なので、いつも「ゆうきさん」というこぎん刺し作家さんに特別にお願いして作って頂いています。
ゆうきさんの作るこぎん刺しボタンは、小さいながらも、丁寧で、とても温かみがあって、オリジナルの和洋折衷デザインは、とてもセンスがいいのです。
私は、彼女の作り出す世界観と、彼女の穏やかで実直なお人柄が、とても好きです。
ゆうきさんは遠くにお住まいなので、実は今まで1度しかお会いしたことはありませんが、私の大切な仕事のパートナーであり、かつ大切な友人でもあります。
このたび日頃の感謝を込めて、ゆうきさんに新春サプライズ大作戦を実施することにしました☆
今日は、そのサプライズ大作戦の経緯をお話します。
きっかけは年末のある写真投稿から
去年の年末のこと、SNSで私がこんな写真付きの投稿を書きました。
「こぎん刺し作家ゆうきさんの新作ボタンが届きました。
オーダー頂いた日傘にお付けする専用ボタンです。
今回もどの子も鼻血が出るくらい可愛いです♡
写真は在庫分と合わせて大集合させてみました♪
日傘にお付けするボタンは、もちろんお客さまにも選んで頂けるけれど、ほとんどのお客さまが「お任せします」とおっしゃいます。
その日傘の雰囲気に1番合うボタンをお選びするのは責任重大なのですが、あれやこれやとボタンを選ぶ楽しみ、お譲り頂いてうれしいです。
来年もここにあるボタンを付けた沢山の日傘がお嫁入りできますように。」
それに対して、「わー可愛い❤️ クッキーで作りたい!(笑)」と書き込んでくれたパティシエのお友達が1人いたのです。
彼女は早速、お正月にボタン柄のアイシングクッキーの試作にトライしてくれました。
それがとても素敵だったので、「ぜひゆうきさんにプレゼントしたいので、作ってほしいの。可能なら日傘の形のクッキーと一緒に。」と、わがままなお願いをしました。
果たしてどんな風に仕上がってくるのか、とても楽しみにしていました。
なお、クッキーはお菓子工房から直接ゆうきさんの元に送ってもらいました。
発送連絡と共に送ってもらった写真に、まず私が感激!
一昨日、ゆうきさん宛に発送完了のご連絡が。
そのメッセージと共に頂いたお写真がこれ。
とても素敵で、丁寧に心を込めて作ってくれた様子が写真からも伝わってきて感動しました。
「明日ゆうきさんのうちに行って、実物を見届けたいくらい!それじゃ自分で届けたらって話になるけど(笑)」なんて話も(笑)
今回はどのボタンのデザインを採用するかということから、一緒に付ける日傘柄クッキーのデザイン、パッケージやラッピングなどすべてお任せしました。
作ってくれたのは、パティシエの谷口由紀子さん。
みんなから「たこちゃん」と呼ばれ、親しまれている私のお友達でもあります。
去年の2月に「夢結び」というイベントを一緒にしたのが、たこちゃんと私のご縁の始まりです。
>>「夢結び」の様子はこちらのブログでも見られます。
個人的には日傘のデザインも楽しみだったのですが、まさか私のお気に入りの「妙」という個展で展示した作品を選んでくれるとは思いもよらず、びっくりうれしくて!

実はクッキーのサイズと、本物のこぎん刺しボタンのサイズは、ほぼほぼ一緒なのです。
これはたこちゃんと打ち合わせた訳ではないから、その偶然も面白いなぁと。
果たしてゆうきさんは喜んでくれるかな♡
「届いたよ」のご連絡までドキドキは続きます。
サプライズ大成功☆
昨日の午後、そわそわしながら日傘制作をしていると、ゆうきさんから1通のメールが!
そのメールのタイトルは「ちょっとぉ~(涙)」
サプライズ大成功です☆
「今クッキー受けとりました。 本当に、本当にビックリと感激!! 更に、こぎんの伝統模様や日本古来の模様もあるけど、私のオリジナルデザインを選んで作っていただいたことが最高に嬉しい。 こんなにステキな贈り物、本当にどうもありがとう! 食べるのが本当にもったいないけれど、家族と一緒に大切に大切にいただきます。 傘のアイシングも本当にかわいいね。」
メールにはこんなことが書かれていました。
とても喜んでもらえたのがメールからも伝わってきて、たこちゃんにお願いして本当に良かったなぁと思いました。
お菓子工房「プチボヌール」
たこちゃんこと谷口由紀子さんは、奈良県の生駒市内のご自宅の1室を改装して「お菓子工房プチボヌール」をお1人でされています。
話を少し聞いてみると、その人生は紆余曲折。
- 会社勤めのOLさん
- ↓
- ケーキ屋さんオープン
- ↓
- 閉店し、司法書士になるために猛勉強
- ↓
- 心機一転、パティシエとして完全予約制のお菓子屋さん再オープン
職種は全然違えど、なんだか少し私と似ているなぁと思うところもあり。
とはいえ私の職歴は、もーっと、もーっとたくさんありますけど(苦笑)
一旦やめたお菓子屋さんを再度始めるって、きっと色んな経験や想いがあってのこと。
ちなみに、彼女のお菓子工房の名前「プチボヌール」は、フランス語で「小さな幸せ」という意味。
実は私が2年半前に開いた人生初の個展のタイトルが「Retour du Bonheur」、フランス語で「幸せの再来」という意味。
Bonheur は「ボヌール」という発音をします。
そうなの、同じ言葉が使われているのです。
こんなところでリンクするのも、ちょっとうれしくて!
13年間ケーキ屋さんを営まれていたので、お菓子のレパートリーも色々あるそうです。
産経新聞の過去記事で、お店のご紹介記事を見つけました。
>>【あっ、これ食べたい!】 「お菓子工房 プチボヌール」 完全予約制で再オープン
>>【あっ、これ作ろ!】〈お菓子工房 プチボヌール〉 バレンタインデーのお返しにも…「アーモンドのチュイール」
パティシエさんって聞くと、あまりご縁がないので遠く感じていたけれど、たこちゃんはフレンドリーで、考え方もとっても柔軟。
最近は、アイシングクッキーのオーダーが特に人気だそうです。
お客さまのご希望を叶えるオーダーメイドスタイルなので、今回私がお願いしたように、プレゼントしたい方のシチュエーションに、可能な限り合わせてくれます。
このおちゃめな節分セットとか、今の時期にぴったりですよね♪

とってもキュートで、見ているだけで、思わずニヤニヤしてしまいますね。
そんなパティシエとしての活動の様子は、こちらのFacebookの個人アカウントで見られます。
https://www.facebook.com/yukiko.taniguchi1
全体公開されている投稿もあるようですが、Facebookをされていない方は見られないようです。
直接ご連絡を取りたい方は、メールにて受け付けてくれますよ。
tacochan1007@gmail.com
(※お仕事に支障をきたされますので、どうかオーダーに関すること以外のご連絡は控えてくださいね)
たこちゃん、このたびは素敵なスイーツをゆうきさんにお届けしてくれて本当にありがとう!
すごく手間がかかったと思うのに、お値段以上のクオリティです♪
ってこのブログをそろそろ締めようとしているところに、玄関から「ピンポーン!」と宅配の荷物が届く…
な、な、なんと!
送り主は、お菓子工房プチボヌールさん。
実はたこちゃんの粋なはからいで、こっそりと私にもプレゼントとして送ってくれたようで!
サプライズを仕掛ける側まで、サプライズを仕掛けられていたというオチです(笑)
もう、びっくり感激♡
ドキドキしながら開けてみると・・・なんと!!!

実物を見ることはできないと思っていたので、本当うれしすぎます。
こういうお心遣い、ぜひ見習いたい!
お箱も可愛らしくて、お店の名前のシールも素敵。
しかも、日傘のクッキー、これ、私がとても思い入れのある「睦(むつ)」という作品なのです(泣)
こうなるとやっぱり実物と並べてみたくなる♡
さっそく1つ食べちゃったけど(笑)
味も甘さひかえめで、普段あまり洋菓子を食べない私でも美味しく頂けました♪
まさにプチボヌール、小さな幸せが、私のところにもやってきてくれました♡
食べるのもったいないぐらいだけど、残りもちょっとずつ楽しみながら頂くね!(´ω`)
1人でお菓子屋さんを続けるって、本当に大変だと思うけれど、苦労の中にも、やりがいや喜びがあるからこそ、こうやって事業を続けておられるのかなぁと。
私も仕事は全然違うけれど、お客さまを喜ばせたい、お客さまに幸せになって頂きたいという気持ちは同じです。
彼女のクッキーを見て、「私もこれからも頑張ろう!」ってとても励まされました。
たこちゃん、本当に本当にありがとう!
そして、たこちゃんが私を応援してくれるように、私も、これからもたこちゃんのパティシエとしてのご活躍を応援させてね♡
以上、素敵な人やモノのご紹介でした。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

Casa de Paraguasの日傘は、
<「リメイク」というひと手間の魔法で、想いをカタチに>
という理念の下、託してくださった方に寄り添い、作り手の顔が見えることを大切にしながら、1本1本時間をかけて手作りしています。
お客さまにとって、「世界に1つの宝物」のような、「愛おしい子ども」のような存在になることを願っています。
「こんなもので日傘って作れるのかな?」
「こういう日傘があったらいいな」
お客さまが作ってほしい日傘のイメージに、できる限りやわらか頭で対応します。日傘のこと、お気軽にご相談くださいね。