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タンスや収納ケースに入れる防虫剤を植物成分のものに替えた理由

CASAリメイク作家のTammyです。

 

いきなりですが、ここであなたに質問です。

「普段づかいをしない着物や、シーズンオフの洋服の保管に使う防虫剤、あなたはどうしていますか?」

タンスの中の着物や、押し入れに入った衣装ケースに入れたの洋服、市販の防虫剤を入れておかないと心配!だから、とりあえず衣替えのタイミングで入れておく、なんてことはありませんか?

つい1年ほど前までは、うちでも市販の化学合成防虫剤を当たり前のように使っていました。

 

ですが、ある日我が家でとんでもない事態が起こり、それを機に市販の防虫剤の使用を一切やめることにしました。

今日はなぜ合成防虫剤の使用をやめたのか、そして今は着物や洋服など衣類の虫食い対策を、我が家ではどうしているかをお話します。

「合成防虫剤」ってそもそも何かご存知ですか?

合成防虫剤とは、化学合成物質を用いて衣類を食べてしまう虫を忌避(=寄せ付けないように)するための薬剤のことです。

 

日本でドラッグストアなどで一般的に販売されている合成防虫剤の主成分は、大きく以下の3種類があります。

  • ナフタレン(ナフタリン)
  • パラジクロロベンゼン
  • ピレスロイド系

ナフタレンは、コールタールから抽出された成分でできており、強い匂い、刺激臭があります。

昔ながらのお人形や着物に入っているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。

直接触れると炎症を起こすので、取り扱いにも注意が必要です。

次にパラジクロロベンゼンですが、これはベンゼンという化学物質の塩化物で、固体がだんだん気化していきます。

ナフタレン以上に強い匂い、刺激臭があり、密室での高濃度の使用では健康上の被害が出ることも言われています。

最後にピレスロドイド系ですが、これは無臭で比較的安全なように感じますが、化学物質であることには変わりなく、使用上注意すべきなのは他とは変わりません。

古い着物が「樟脳(しょうのう)くさい」とか「ナフタレンくさい」などと、樟脳とナフタレンを混同されている方もいますが、 「樟脳」というのは、楠(くすのき)の香り成分を抽出して結晶化したものなので、ナフタレンとはまったく異なります。

ちなみに樟脳も、天然のものと合成のものがあるようですが、樟脳そのものは化学合成防虫剤ではありません。

樟脳は独特の香りで、例えて言うならばその香りはすっきりとしたメントールに近いですが、ちょっと癖のあるシナモンのような香りもどことなくします。

化学合成物質は、安価に作ることができ、即効性もあるので、広く市販されていますが、自然に近い樟脳も見直されつつあります。

たった1粒で子どもが強烈な頭痛・吐き気・めまいでダウンしてしまう事態に

私が今の日傘のオーダーメイドのお仕事をするようになってから、お客さまより沢山のお着物をお預かりするようになりました。

 

送って頂いた古いお着物には、防虫剤(ナフタリン)がそのまま入っていることが多かったのですが、そのナフタリンの匂いで頭が痛くなり、お客さまのオーダーにベストな状態で向き合えなくなることがあったので、今は防虫剤を取り除いた上で生地だけをお送り頂いています。

そんなこともあり、我が家では、衣類の保管用にもパッケージに「無臭」などと書かれたピレスロイド系の防虫剤を使ってきました。

そんなある日、防虫剤が切れたタイミングで新しい防虫剤を買ってきて何気なく開いたんです。

「ん?これはくさい!しまった!」

ピレスロイド系の無臭に慣れてしまっていたせいか、特に成分を確認することがなく、たまたま安かったパラジクロロベンゼンの入った防虫剤を買ってきてしまったんです。

それでもまあ、そのうち匂いもマシになるだろうと1粒だけいれておいたところ、子どもが外出先から帰ってくるなり、「気分が悪い」と言い出しました。

それからみるみるうちに子どもの具合が悪くなり、頭痛や吐き気、めまいを訴えて横になってしまいました。

考えられるのは、間違いなく買ってきた防虫剤でした。

けれど、たった1粒、しかもその場に置いていたのではなく、押し入れの衣装ケースに入れただけ。

慌てて防虫剤をすべて袋に入れて、ゴミ箱に捨てて、換気をしましたが、それでも気分が悪いままだったので、結局防虫剤は袋を5重にして外に出し、最終的には処分しました。

たまたま体調が元々そんなに良くなかったから、余計影響があったのかもしれません。

たまたま換気ができていなかったからかもしれません。

けれど、子どもの急変が安易な私の選択から来るものだったことで、否が応でも防虫剤を見直すべきタイミングが来たのです。

虫食いを防げても、人や動物に害を与えるようでは本末転倒です

その後、改めて防虫剤の主成分などを必ずパッケージで確認するようになりました。

また、防虫剤ってそもそも何なのかを調べました。

そして食べ物や日用品について、化学合成物質ではなく、自然に近い人体や動物、環境にも優しい物で代用できないだろうかと考えるようになりました。

合成防虫剤でももちろん衣類の虫食いは防げますが、それで肝心の人や動物に害を与えてしまうなら、虫に食われる方がいいくらい。

化学合成物質は、少量であれば大人への影響は微量かもしれません。

けれど、身体が比較的小さくデリケートな子どもや動物は、大人よりももっと大きな影響がある気がしてなりません。

天然ハーブの防虫剤を使ってみました

それから「天然」「自然」「防虫剤」などのキーワードで、天然成分の防虫剤はないかを探しました。

もちろん先ほどご紹介した「樟脳」も出てきたのですが、樟脳の香りが個人的にあまり好きではなかったので、とりあえず樟脳以外でたどりついたこの「天然ハーブ防虫剤」を買って使ってみました。

有効期間は、使用開始後約6ヶ月ですが、有効期間を過ぎたものでも除湿剤として再利用できます。

 

この防虫剤の主成分は、「ユーカリ」と「ミント」から抽出した天然ハーブ成分で、その成分をシリカゲル(乾燥剤)に浸したものです。

匂いは私にとっては爽やかですが、ちょっと強めの清涼臭なので、苦手な方もいるかもしれません。

使っているうちにあまり気にならなくなるかもしれませんが、お好みもあるかと思いますのでご紹介まで。

もし気になるようでしたら、同じようなキーワードで色々と調べてみてくださいね!


あとはヒノキ板(写真参照)をクローゼットに何枚か吊るしておくくらい。

これは確か、ニトリかどこかのホームセンターで購入しました。

今のところ、我が家はご紹介の防虫剤類で十分防虫機能は果たせています。


「安さ」や「手軽さ」よりも、自分や大切な家族のために自然の「優しさ」にこだわって防虫剤を選びませんか?

今日は着物にも関係の深い防虫剤のことについて、我が家のリアルエピソードも交えつつ、ちょっと突っ込んでお話してみました。

防虫剤に限らず、世の中が便利で暮らしやすくなったのは、人間が時間をかけて行ってきた研究開発努力の結果でもあるけれど、便利さの恩恵の代償として、本来は豊かで、穏やかで、優しいはずの自然本来の良さを見失い、自ら自分たちの首を絞めつつあるのではと思います。

私も化学物質が入っていない日用消耗品を使わない日はないので、すべての化学物質を否定したり、責めている訳ではありませんが、自分ができるところから、できる範囲で、極力自然に近い物をこれからも使っていきたいと思っています。

今日のお話が、何かあなたのお役立てたらうれしいです。

 

以上、傘リメイクのFAQでした。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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